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無料ブログで2年ほど書きためて、アクセスも少し増えてきた。そろそろ自分のWordPress(ワードプレス=自分で運営するブログ・サイト構築ソフト)に引っ越して、デザインも収益化も自由にやりたい。ところが移行を調べ始めると「記事は移せるがURLは変わる」「順位が落ちた」という話ばかり出てきて、手が止まる。ここでつまずく人は少なくありません。
先に結論を言うと、移行の成否は「記事本文を運べるか」ではなく「URLの評価を引き継げるか」で決まります。記事のテキストや画像はエクスポート(書き出し)機能でおおむね運べますが、無料ブログのURL(例: あなたのID.hatenablog.com/entry/…)は、独自ドメインを当てていない限り引っ越し先へ持っていけません。だから判断基準はシンプルで、これから始めるなら最初から独自ドメインを当てておく、すでに無料ブログにある記事を移すなら「URLをどう処理するか」を移行前に決めておく、この2点に尽きます。
無料ブログからWordPressへ、運べるものと運べないもの
移行で扱う要素を「運べる/運べない」で分けると、混乱がかなり減ります。
- 運べるもの: 記事の本文テキスト、見出し構造、公開日、カテゴリー・タグ。多くの無料ブログはMT形式(Movable Type形式=ブログ記事を一括で書き出す標準的なテキスト形式)やWordPress用の書き出しに対応しており、WordPress管理画面の「ツール → インポート」で取り込めます。
- 運べる場合と運べない場合があるもの: 記事内の画像。本文は運べても、画像は元のブログのサーバーを参照したままになることがあり、元ブログを削除すると画像だけ表示されなくなります。移行後に画像をWordPress側へ取り込むプラグイン(拡張機能)で貼り直すのが安全です。
- 運べないもの: URL。無料ブログのドメイン(サービス名が入ったアドレス)は、そのサービスの持ち物なので引っ越し先には持ち出せません。あわせて、これまで積み上げた「そのURLに対する検索エンジンの評価」も原則リセットされます。
この「運べないもの=URL」が、移行でいちばん痛いところです。記事が全部移っても、検索から人が来る入口(URL)が変わってしまえば、しばらくアクセスは落ちます。
サービス別エクスポート機能の有無(はてな・Ameba・livedoor)
まず「記事本文を運べるか」を、代表的な3サービスで確認します。エクスポートの可否と形式は各サービスの公式ヘルプで随時変わるため、着手前に必ず最新の案内を確認してください(下表は一般的な傾向として整理したものです)。
| サービス | 記事の一括エクスポート | 形式の目安 | WordPressへの取り込み |
|---|---|---|---|
| はてなブログ | あり(管理画面から書き出し可能) | MT形式 | WordPressの「Movable Type / TypePad」インポーターで取り込める |
| livedoorブログ | あり(バックアップ/書き出し機能) | MT形式 | 同上のインポーターで取り込める |
| Amebaブログ | 公式の一括エクスポート機能は用意されていない | — | 手作業でのコピーや外部ツールに頼ることになり、手間が大きい |
ここでの分かれ目は、Amebaブログのように公式の書き出し機能がないサービスだと、記事を運ぶ段階からつまずくという点です。記事数が数十本を超えると、手作業のコピーは現実的ではありません。これから長く書くつもりで無料ブログを選ぶなら、「あとで運び出せるか(エクスポートできるか)」を最初に確認しておくと、将来の移行が楽になります。
URLが変わると検索順位はどう落ちるか
検索エンジンは、記事の中身だけでなく「そのURLがどれだけ信頼され、リンクされ、読まれてきたか」を評価しています。移行でURLが変わると、その評価の受け渡しがうまくいかず、順位が下がることがあります。起きることを順に見ておきます。
- 移行後、WordPress側の新しいURLは「生まれたばかりのページ」として扱われ、旧URLの評価をすぐには引き継げない。
- 無料ブログを残したままだと、同じ本文が新旧2か所に存在する状態(重複コンテンツ)になり、検索側がどちらを表示すべきか迷う。
- 無料ブログを削除すると、これまで検索結果やSNSに貼られていた旧URLがすべて「見つかりません(404)」になり、そこから来ていたアクセスが消える。
この「評価の受け渡し」を正しく行う仕組みが、301リダイレクト(=旧URLにアクセスした人と検索エンジンを、新URLへ恒久的に転送する設定)です。301を打てれば、旧URLの評価の多くを新URLへ引き継げます。リダイレクトの具体的な書き方そのものは別の記事で扱っているのでここでは深入りしませんが、問題は次の一点に集約されます。無料ブログはサーバーの設定ファイル(.htaccess)を触れないため、原則として301リダイレクトが打てません。ここが、無料ブログからの移行が「記事は移せてもURLは移せない」と言われる技術的な理由です。
独自ドメインを最初から当てておくと何が変わるか
この問題を根本から避ける方法が、独自ドメイン(自分で取得する世界に1つだけのアドレス。例: yourname.com)を最初から当てておくことです。はてなブログの一部プランのように、無料ブログでも独自ドメインを設定できるサービスがあります。独自ドメインで運用していれば、後でWordPressへ移ってもドメイン(サイトの住所)は変わりません。ドメインが同じなら、サーバー側で自由にリダイレクトを設定でき、URLの評価を引き継ぎながら中身だけWordPressに入れ替えられます。
判断フロー(今の状況 → やること)
- これからブログを始める → 最初からWordPress+独自ドメインで始める。将来の移行そのものが不要になり、URL問題も起きない。
- 無料ブログにすでに記事があり、独自ドメインを当てている → ドメインを引き継いでWordPressへ移行。旧記事のパス(URLの後半部分)を新サイトで再現し、必要な分だけリダイレクトすれば評価を保てる。
- 無料ブログにすでに記事があり、サービスのドメインのまま → URLの完全な引き継ぎは難しい。記事本文だけ移し、順位が一度落ちることを前提に、次善策(後述)で影響を抑える。
3番目に当てはまる人が最も多く、そして最も後悔しやすいパターンです。「独自ドメインは後でいい」と無料ブログのドメインで書き続けた結果、いざ移行しようとした時にURLを持ち出せず、積み上げた評価をほぼ捨てることになります。始めた初日に独自ドメインを当てておくだけで避けられた損失です。
WordPressを新しく始めるなら、独自ドメインが特典で付くレンタルサーバーを選ぶと、ドメインとサーバーの契約が一度で済みます。たとえば公式サイトで確認した料金では、エックスサーバーのスタンダードは12ヶ月契約で月額1,100円(2026年9月時点・公式サイト確認、時期によりキャンペーン価格あり)、初期費用0円で、12ヶ月以上の契約なら独自ドメインが1つ永久無料になります。始める時の費用の目安を明細にすると次のとおりです。
- サーバー: エックスサーバー スタンダード 12ヶ月契約 → 月額1,100円(初期費用0円)
- 独自ドメイン: 無料特典で0円(12ヶ月以上契約で1つ)
- WordPress本体: 0円(サーバーの簡単インストール機能で導入)
どのサーバーを選ぶかは総額で3年ほど見て比べると差が見えます。個人向け3社の3年総額は別の記事で比較しているので、あわせて確認してください(レンタルサーバーおすすめ比較|個人3社の3年総額はいくら)。
移行の手順と、リダイレクトができない無料ブログでの次善策
実際の移行は、大きく次の流れになります。
- 移行先のレンタルサーバーを契約し、独自ドメインを設定してWordPressをインストールする。
- 無料ブログの管理画面から記事をエクスポートする(MT形式など)。
- WordPressの「ツール → インポート」で記事を取り込み、本文・見出し・公開日が崩れていないか確認する。
- 画像を本文のリンク参照のままにせず、WordPress側へ取り込み直す。
- パーマリンク(各記事のURLの形)を決め、可能なら旧ブログのパスに近づける。
問題は、無料ブログのドメインのまま運用していた場合、5番の先で301リダイレクトが打てないことです。この時の次善策は次の3つです。
- 旧ブログをすぐ消さず、当面残す: 旧記事の冒頭に「新サイトへ移転しました」と新URLへのリンクを手動で置き、読者を自然に誘導する。検索評価は引き継げませんが、既存の読者を取りこぼしにくくなります。
- 各記事に手動でリンクを張る: 記事数が少ないうちに、旧記事本文から対応する新記事へ内部リンクを張っておく。
- 独自ドメインへの切り替えに対応した無料ブログなら、移行前に独自ドメイン化しておく: 独自ドメインを当ててから一定期間運用し、その後WordPressへ移すと、ドメインを引き継いでリダイレクトが打てる状態に持ち込めます。
いずれも「一度落ちた順位が完全に元へ戻る」ことを保証するものではありません。だからこそ、移行の設計は始める前のドメイン選びで決まると考えておくのが安全です。
よくある質問
Amebaブログの記事はWordPressへ移せますか
Amebaブログには公式の一括エクスポート機能が用意されていないため、はてなやlivedoorのように書き出しファイルを作ってまとめて取り込む、という手順が使えません。記事数が少なければ手作業でのコピーも可能ですが、数十本を超えると負担が大きくなります。最新の対応状況は公式ヘルプで確認してください。
はてなブログの独自ドメインはWordPressに引き継げますか
独自ドメイン自体はドメイン管理会社で契約しているあなたの持ち物なので、はてなブログでの利用をやめてWordPress側に向け直すことができます。ドメインが同じままなら、旧記事のURLに近い形を再現し、リダイレクトを設定して評価を引き継ぐ道が開けます。
無料ブログはすぐ削除してよいですか
すぐの削除はおすすめしにくいです。削除した瞬間に旧URLがすべて404(見つかりません)になり、そこから来ていたアクセスと、外部に貼られたリンクの価値が失われます。移行後しばらくは残し、移転案内のリンクを置いてから判断すると安全です。
301リダイレクトは無料ブログでも設定できますか
原則として難しいです。301リダイレクトはサーバーの設定(.htaccessなど)で行いますが、無料ブログは共用の仕組みでサーバー側を触れないためです。独自ドメインを当てて自分のサーバーに移して初めて、自由にリダイレクトを設定できます。
移行すると検索順位はどのくらい落ちますか
落ち幅は記事数・ドメインの引き継ぎ方・リダイレクトの有無で大きく変わるため、一律の数値では言えません。ドメインを引き継いでリダイレクトを正しく打てた場合は影響が小さく、サービスのドメインのまま本文だけ移した場合は影響が大きくなりやすい、という傾向として捉えてください。
これから始めるなら無料ブログとWordPress、どちらがよいですか
長く運用して収益化やデザインの自由度も求めるなら、最初からWordPress+独自ドメインで始めるほうが、後の移行と順位下落の問題そのものを避けられます。まず気軽に書き始めたいだけなら無料ブログでも構いませんが、その場合も「あとでエクスポートできるか」「独自ドメインを当てられるか」を先に確認しておくと安心です。
参考・出典
- エックスサーバー 料金 https://www.xserver.ne.jp/price/
- エックスサーバー 機能一覧 https://www.xserver.ne.jp/functions/
